世界第2位の国土面積を持つカナダは、圧倒的なスケールの大自然が醍醐味です。カナディアンロッキーやイエローナイフ、ナイアガラの滝など、世界的に有名な絶景が盛りだくさん。季節を通してさまざまな表情を見せ、多くの旅行者を楽しませてくれています。
そんな長い年月をかけて培われてきたカナダの大自然が、気候変動による危機に瀕しています。地球温暖化によって、氷河の減少や洪水・山火事などの影響を受けているのです。今回は、そんなカナダの環境問題に対する取り組みや、私たちハネムーナーとして旅を楽しみながらカナダに貢献できるアクションをご紹介します。
今、世界中で問題となっている地球温暖化。気候変動による記録的な猛暑や熱波など、カナダは地球温暖化の影響を最も受けている国です。異常な気温によってたくさんの人が命を落としたり、長い年月をかけて築き上げられた自然が少しずつ失われたりしつつあります。
カナダの地球温暖化は世界と比べ約2倍の早さで進行していると言われています。カナダの北極圏にある氷河の氷が解けたり、洪水や山火事が増えたりと、実際に地球温暖化による気候変動の影響を受けているのも事実です。
カナダでは、環境を守る取り組みとして使い捨てプラスチックの使用を禁止する法律を施行しています。2030年までに、プラスチック廃棄物をゼロにする計画案の内容の1つです。ほかにも、カナダでは観光客とともにサステナブルな活動を楽しむエコフレンドリーな取り組みが行われています。
世界一グリーンな都市を目指しているバンクーバー。そんなバンクーバーにはサステナビリティ認証を受けたホテルが数多くあります。屋上庭園や養蜂場を併設しており、そこで採れた野菜や果物、はちみつを使用した料理を特別メニューとして提供。養蜂場の見学ツアーも行っており、見たり聞いたり、食べたりすることで訪れた人に環境への意識を深めてもらう取り組みを行っています。
ほかにも、バンクーバーにはスタンレーパークと呼ばれる最古の公園があります。中には水族館やカフェ、レストランなど魅力的なスポットが立ち並んでおり、世界の公園ランキングで上位に選ばれるほど。メインスポットは、先住民の文化を象徴するトーテムポールです。
スタンレーパークのウォーキングツアーも開催されており、都市の中の自然を感じながら先住民文化を学べる機会も設けられています。
世界遺産にも登録されているカナディアンロッキーは、カナダで一番人気の大自然エリア。その中でも、特に絶景を楽しめるのがバンフ国立公園です。この場所でしか味わうことのできない、珍しい体験を通してカナダの大自然を感じてみるのはいかがでしょうか。
バンフ国立公園とその隣のジャスパー国立公園にまたがるコロンビア大氷原は、北極圏に次いで北半球最大の氷原です。コロンビア氷原には6つの氷河があり、中でもアサバスカ氷河は雪上車や徒歩で実際に訪れられる場所。
スノーコーチと呼ばれる専用の雪上バスは、大きなタイヤ、前後左右、天井に窓があるのが特徴です。急な傾斜をものともせずダイナミックに氷上を走り抜ける楽しさ、氷河の上を自分の足で踏みしめるたときの感動は何ものにも代えがたいものになるはずです。
イエローナイフは世界的に有名なオーロラの鑑賞地。最上級クラスとも呼ばれるオーロラを鑑賞し、神秘的な景色を目と心で感じてみるのはいかがでしょうか。ブレークアップと呼ばれる現象が発生すると、四方八方から緑、黄色、オレンジ、紫など色とりどりのオーロラが出現し、天空で花火のように爆発!月に数回、この現象をみることができます。
イエローナイフでは、カナダの伝統文化である犬ぞりも楽しめます。乗車体験のみ、操縦体験もできる2つのコースがありますが、おすすめは自分で犬ぞりを操縦するコース。犬たちの息づかいや力強さを感じつつ、雪の中を駆け抜ける疾走感や雪に覆われた森の美しさを味わえるでしょう。
オーロラ鑑賞や犬ぞりを楽しむ上で注意したいのが、気温。最高気温、最低気温ともにマイナス20度を下回る日もあり、専用の防寒具が必須となります。現地でレンタルも可能なので、防寒対策を万全にした上でさまざまなアクティビティを楽しんでくださいね。
世界三大名瀑の1つであるナイアガラの滝。圧倒的な水量を誇り、日本の滝とは比べ物にならないダイナミックさを味わえます。見る角度や季節、時間によってさまざまな表情が見られるのも魅力です。
観光船や展望台から間近で雷鳴のようにとどろく音や水しぶきを体感できたり、地上160メートルのタワーやヘリコプターから滝を一望できたりと、さまざまな角度から滝の素晴らしさを感じられるでしょう。夏の時期は滝にかかる虹、夕刻や夜間のクルーズではライトアップされた滝を見ることができますよ。
間近で滝を楽しむ際は、想像以上の風や水しぶきに圧倒される人も多いはず。ビニール製の合羽の貸出もありますが、念のため濡れてもよい格好をしたり着替えを準備しておくのがおすすめです。
今回は、カナダが抱える環境問題やそれを解決するための取り組み、ハネムーナーとして旅を楽しみながら行えるアクションについてご紹介しました。
世界中で問題となっている地球温暖化。気候変動が世界の約2倍の早さで進行しているカナダでは、その現状を真摯に受け止めさまざまな取り組みが行われています。ホテルで行われている養蜂場見学ツアー、スタンレーパークで行われているウォーキングツアーなど、楽しみながら環境や伝統文化を学べる機会を観光客向けに設けているのも特徴です。
氷河を自分の足で踏みしめたり、オーロラの美しさを目に焼き付けたり……実際にカナダの自然を全身で感じ、一体感を楽しむことで、この環境の貴重さをより学ぶことができるはずです。もう一度この景色をお二人で楽しむために、普段の生活の中のちょっとしたところからサステナブルな取り組みを進めてみてはいかがでしょうか。
次回は、“天国に一番近い島”とも呼ばれるニューカレドニアのサステナブルな取り組みについてご紹介します。