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サステナビリティ「コラム」

Vol.5 ニュージーランド

【2人がふたたび戻れる場所のために】“ティアキ・プロミス”でお二人の思い出を守る旅に…環境保全先進国ニュージーランドの取り組み

雄大な山々と湖、満天の星空など、美しい大自然を満喫できる国ニュージーランド。そのスケールの大きな自然を存分に感じられるアクティビティも有名で、心も体もリフレッシュできることからハネムーン先としても人気となっています。

ニュージーランドは環境保全推進国としても知られています。自然を大切に思う先住民族の文化も根強く、「ティアキ・プロミス」と呼ばれる合言葉をスローガンに自然を守るさまざまな活動が行われています。

“ティアキ・プロミス”でお二人の思い出を守る旅に……ニュージーランドの自然の素晴らしさを感じながらハネムーンを楽しめるサステナブルなアクションについてご紹介します。

環境保全推進国であるニュージーランド

ニュージーランドは世界有数の環境保全推進国です。再生可能エネルギーの活用や生態系の保護など、自然環境を守るためのさまざまな取り組みが行われています。

さまざまな取り組みの中でも、特に推進されているのがゴミを出さない活動である「ゼロ・ウェイスト」です。ニュージーランドの都市オークランドでは、全家庭に「コンポスト」と呼ばれる生ゴミを処理する箱を提供しています。生ゴミを削減するだけでなく、堆肥として再利用できる素晴らしい取り組みです。

国を挙げて環境に配慮した取り組みを行っていることから、国民全体にエコな精神が根付いているのでしょう。

ニュージーランドが抱える環境問題

環境保全推進国でありながらも、ニュージーランドは気候変動による問題を抱えているのも事実です。

2023年1月に発生した豪雨では、100年ぶりに降雨記録を塗り替えるほどの降水量を記録し家が沈んでしまうなどの被害が生じました。豪雨に加えて、同年2月にはサイクロンも発生。強風と高波によって橋が破壊され、道路が押し流されるなどの被害も出ています。

政府が国家非常事態を宣言するほどの災害に見舞われたニュージーランド。気候変動による影響も否定はできないと指摘し、徒歩や公共交通機関の利用を推進するなど二酸化炭素削減に向けた取り組みも行われています。

森林は二酸化炭素を吸収し、酸素を排出する作用があります。ニュージーランドが持つ豊かな大自然を守ることも、気候変動による影響を軽減させるために大切であるといえます。

美しい自然を守るための合言葉“ティアキ・プロミス”

ニュージーランドには、美しい自然を守るための「ティアキ・プロミス」という合言葉があります。ティアキ・プロミスの“ティアキ”とは、先住民族マオリの言葉で「人・場所・文化を大切にする」という意味です。

ティアキ・プロミスには、ニュージーランドに住む人や旅をする人に対して3つのお願い事をしています。

・大地と海と自然を大切に。負荷を軽くし、痕跡を残さない

・安全に旅行し、全てに思いやりと気配りを

・文化と地域社会を尊重し、心を開いて旅をする

また、これら3つのお願い事を守るために、急な気候変化に対応できるよう事前準備をすることやポイ捨てをしないなどの具体的な行動も示しています。

国民一人ひとりが自然や文化を愛し、高い誇りを持つニュージーランド人。先住民族マオリの言葉である“ティアキ”が根付いているからこそ、日々のエコな行動につながっているのでしょう。私たちも、ニュージーランドが持つ美しさを受け継いでいくために、ティアキ・プロミスを守りながら旅を楽しみたいですね。

ハネムーナーとして楽しみながら行えるアクション

ニュージーランドに貢献するために、ハネムーナーとして楽しめるアクションをご紹介します。


■雄大な自然を感じれるさまざまなアクティビティを楽しもう

ニュージーランドの自然を守るためには、まずその雄大さを感じてみることが大切!アクティビティ天国とも呼ばれるニュージーランドの“遊び”で大自然を満喫しましょう。

高い場所からバンジー(命綱)1本で飛び降りるバンジージャンプは、実はニュージーランドが発祥。高い場所に抵抗がない方であれば、絶景に浸ることがことができたり、爽快感を味わうことができたりと自然が織りなす空気感を存分に楽しめるでしょう。

バンジージャンプはちょっぴり怖いけれど、刺激的なアクティビティを楽しみたい!そんな方には、ジェットボードやラフティングなどのウォーターアクティビティがおすすめです。渓谷や透き通った水の美しさなどの自然の壮大さを感じつつ、爽快感を味わうことができるはずです。

ゆっくりと自然を楽しみたい方は、カヌーやボート・クルーズ、ハイキングなどもおすすめ。ニュージーランドの大自然を全身で体感し、存分に楽しむ……もう一度この風景を楽しみたいと思う気持ちから、自然を守る意識が少しでも芽生えるのではないでしょうか。


■サステナブルなショップに立ち寄ってみる

エコな精神が国全体に根付いているニュージーランドには、サステナブルなショップもたくさんあります。その中でも、「エコショップ」と「GoodFor Wholefoods Refillery Ponsonb」についてご紹介します。


●「エコストア」
ニュージーランドで生まれたデイリーケアブランドである「エコストア」。心地よい香りや使いやすさから、日本でも人気のブランドです。

原料や容器の素材は全て自然由来の原料から作られており、環境に寄り添う国ならではのこだわったアイテムが勢ぞろい。食器用洗剤や洗濯用洗剤などの住居用洗剤はもちろん、シャンプーや歯磨き粉などのケアアイテムも取り扱っています。

洗濯用洗剤などを量り売りしていたり、使用できなくなったボトルを回収し再利用を行っているのも特徴です。ニュージーランドのエコな精神を身近に感じながらも、ショッピングを楽しめます。オークランドにある旗艦店では、ニュージーランド限定の商品も並んでいるのでおすすめです。


●「GoodFor Wholefoods Refillery Ponsonby」
「GoodFor Wholefoods Refillery Ponsonby」は、ニュージーランド国内に9店舗を構えるお店。食品から日用品まで全てを量り売りで提供しています。ナッツやコーヒー豆、お菓子などさまざまな商品を取り扱っており、どの商品にしようかと目移りしてしまいそうです。

購入方法は簡単で、持参した瓶や専用の紙袋の重さを計り、欲しい商品を必要な分詰めて、商品コードをメモしレジに持っていくだけ。店内で取り扱っている商品の80%はオーガニック認定されているもので、環境にも体にも優しいショッピングが叶います。

むすびに

今回のコラムでは、環境保全推進国であるニュージーランドの取り組みや、サステナブルなアクションについてご紹介しました。

ニュージーランド人が大切にしている、先住民族マオリの言葉“ティアキ”。人や場所、文化を大切にする精神が古くから根付いているからこそ、ニュージーランドが持つ手つかずで、ありのままの自然が残っているのでしょう。

ニュージーランドの自然やお二人の旅の思い出を守るために、ニュージーランドの素晴らしさを全身で体感することが大切です。人の温かさや自然の美しさ、伝統文化に触れることで旅の思い出を紡いでいく……楽しさや感動を体感することで、少しでも自然を守る意識に繋がっていくのではないでしょうか。

“ティアキ・プロミス”でお二人の思い出を守る……そんな旅を楽しんでみませんか。

次回は、“世界で一番幸せな国”とも呼ばれるフィンランドのサステナブルな取り組みについてご紹介します。

過去のコラム

Vol.1 ハワイ

“マラマハワイ”で海の豊かさを守ろう!「ゼロ・ウェイスト」への取り組み

Vol.2 イタリア

イタリアのフードロスを解決するための取り組みである「キロメートル・ゼロ」

Vol.3 モルディブ

地球温暖化に伴う海面上昇により沈没の危機から国を守る取り組み

Vol.4 スペイン

オーバーツーリズムによる影響から持続可能な街を築くプロジェクトへの取り組み

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