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サステナビリティ「コラム」

Vol.2 イタリア

【2人がふたたび戻れる場所のために】ハネムーンでお二人の距離を“キロメートル・ゼロ”に…イタリアの食事をより楽しむ旅を

ヨーロッパの中でも、人気の観光地として名高いイタリア。美しい景観はもちろん、本場で食べるイタリア料理は絶品です。ピザやパスタ、時には特大ステーキまで……現地で味わう食事の時間を楽しみにしているハネムーナーの方々も多いのではないでしょうか。

しかし、美食の国イタリアでもフードロスが深刻な問題となっています。フードロスを解決するため、イタリアでは「キロメートル・ゼロ」と呼ばれる伝統食材や環境を守る取り組みが進められています。

今回のコラムでは、イタリアのフードロスの現状や、フードロスを解決するための取り組みである「キロメートル・ゼロ」、イタリアでできるアクションについてご紹介します。 

豊かな食文化を持つイタリアでも、深刻な「フードロス」が

賞味期限切れや規格外品、食べ残しなど、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品のことを「フードロス(食品ロス)」といいます。

パスタやピッツァが有名なイタリア。そんな美食の国として知られるイタリアでもフードロスが問題となっています。イタリアの食品ロス啓発団体が2023年に行った調査によると、一家庭あたり年間約27,253グラム、一日あたり約75グラムの食品が捨てられていることが明らかになりました。注1

フードロスは単に“もったいない”ことだけが問題ではありません。ゴミを燃やすことで地球温暖化の原因である二酸化炭素を排出してしまうなど、自然環境の悪化が懸念されています。

また、食材の生産からお店に並ぶまでの過程で使用された水、電気、配送時の燃料などの資源やエネルギーが無駄になってしまうことが原因で、農作物の生育不良に繋がる可能性もあります。

南北に長いイタリアは、各地域の気候や風土からさまざまな郷土料理が盛んです。また、イタリアではパスタに使用される小麦、トマトやオリーブ、ワイン用のブドウが主要農作物として栽培されています。

これらの郷土に根付いた食材や文化を守るため、イタリアではスローフードとの結びつきが強い「キロメートル・ゼロ」の取り組みが行われています。

イタリアの食、環境を守るためのスローフード運動から生まれた合言葉“キロメートル・ゼロ”

「スローフード運動」とは、「おいしい(Good)・きれい(Clean)・ただしい(Fair)食べ物を全ての人が享受できる」をスローガンにイタリアで始まった運動です。以前から日本をはじめ世界各国でスローフードの考え方は広まっており、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

スローフード運動では、新鮮でおいしく、かつ環境に負荷を与えない、生産者が正当に評価される食文化を目指しています。このスローフードの考え方と結びついてできた合言葉が「キロメートル・ゼロ」です。

キロメートル・ゼロは、生産者と消費者の物理的距離をできるだけ近く、“ゼロキロメートルに近づけていこう”という試みで、日本の「地産地消」に近い考え方です。しかし、キロメートル・ゼロでは、新鮮な食材を味わうだけではなく、育つ場所や生産方法など、その食材が持つ背景を知り、よりおいしく健康的にいただくことが重要とされています。

キロメートル・ゼロによって、旬の食材をおいしく食べられるだけではなく、輸送にかかる二酸化炭素排出量の削減など環境負荷を少なくできます。適正価格で販売されることで生産者が正当に評価されることにも繋がり、私たちはよりありがたみを持ってその食材を“いただく”ことができるでしょう。

「キロメートル・ゼロ」なアクションとは? 

ハネムーナーとして、イタリアでできるキロメートル・ゼロなアクションについてご紹介します。

■食べられる分の料理をおいしくいただこう

イタリアでは、行く先々でその土地ならではのおいしい食事がいただけます。せっかくイタリアに来たからには、あれも食べたい、これも食べたいとわくわくした気持ちになるでしょう。ついつい、注文しすぎてしまうことも少なくありません。
自分のお腹と相談して、なるべく食べきれる分の料理を注文しましょう。とはいえ、せっかくのハネムーンでの食事は自由に、楽しく食べたいもの。無理をせず、食事を楽しむことを優先にチャレンジしてみてくださいね。


■お店の方との触れ合いも大切に

立ち寄ったお店のスタッフとのコミュニケーションも、キロメートル・ゼロな取り組みの1つです。ファーマーズマーケットでは、手に取った野菜や果物がどこでどのように育ったのか、どんな味がするのか、その食材についての情報を生産者さんから直接聞くことができます。レストランであれば、直接シェフから料理に関するお話を聞く機会もあるかもしれません。

お店の方との触れ合いは、その食材や料理の知識だけではなく、よりおいしく、より楽しくするきっかけになります。スローフードやキロメートル・ゼロの考え方に触れ、フードロス解決へのアクションが深まるでしょう。


■キロメートル・ゼロを掲げるお店に立ち寄ってみよう

キロメートル・ゼロを掲げるファーマーズマーケットやレストランに行ってみると、地域の食文化や食材についての知識をより深めるきっかけになります。ここでは、「メルカート・リトロヴァート」、「オステリア・フランチェスカーナ」についてご紹介します。

〇メルカート・リトロヴァート

イタリアでは各所でファーマーズマーケットが開催されています。その中でも、キロメートル・ゼロを掲げるファーマーズマーケットが「メルカート・リトロヴァート」です。地元で採れた旬の野菜や魚介類はもちろん、チーズやお花、ハーブなどを生産者のみが紹介・販売しています。

他にも、大人や子どもが楽しめるワークショップや、ストリートミュージック、ダンスなども催されています。ここに来るだけで、イタリアの人々との触れ合いや雰囲気を感じ取ることができ、お二人の素敵な旅の思い出になりそうです!

メルカート・リトロヴァートは基本的に毎週水曜17時半〜21時半、土曜9時〜14時に開催されています。

〇オステリア・フランチェスカーナ

イタリア・モデナ中心部にある「オステリア・フランチェスカーナ」は世界で最も予約の取りにくいレストラン。キロメートル・ゼロをコンセプトに、地元産の食材にこだわった質の高い料理を提供しています。もっと特別感のある食事を楽しみたいなど、こだわり派のお二人におすすめです。

フードロスに対してさまざまな活動を行うなど、サステナブルな意識の高いオーナーシェフのマッシモ・ボットゥーラ。オステリア・フランチェスカーナでは、地元の食材や伝統料理を尊重し、かつクリエイティブな料理が提供されています。食材が持つ味を生かしつつ、かつ彩り豊かで目にも美しい料理の数々……オーナーシェフの食材への敬意や情熱が伝わってくるでしょう。

むすびに

今回のコラムでは、イタリアのフードロス問題に触れ、スローフードから生まれた合言葉である「キロメートル・ゼロ」や、実践できるアクションについてご紹介しました。

ハネムーンでは、“おいしい”をふたりで分かち合う瞬間も大切な思い出です。そのおいしさには、その食材や料理を作った“作り手”の人々のさまざまな思いに溢れています。

私たちがハネムーン先で食べた料理を、見て、感じて、味わい、考えること。五感を研ぎ澄ませて料理を楽しむことは、その土地や自然環境、そしてその場所に住む人々を思いやることにも繋がるかもしれません。

そんな想いから、ハネムーン先での楽しみの一つでもある食事の時間に、食べ残しが出ないよう食べられる分だけを注文したり、注文したものはおいしく食べきるよう心掛けたり……と、すぐにできるサステナブルな取り組みを取り入れてみるのはいかがでしょうか。

また、日本でもファーマーズマーケットを開催している場所もあります。帰国後も、お二人の新生活に旅の思い出で得たサステナブルな視点を取り入れて、新鮮な食材をおいしく調理し、食事時間をより楽しく過ごしてみてください。それは、結果としてフードロス解決に繋がっていくはずです。

次回は、美しい海に囲まれた極上のリゾート地「モルディブ」のサステナブルな取り組みについてご紹介します。

注1 https://www.sprecozero.it/news/il-caso-italia-2023-vale-oltre-9-miliardi-e-lo-spreco-di-cibo-in-italia-la-nuova-indagine-waste-watcher-racconta-anche-i-consumi-degli-italiani/

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